キッチンの高さは「作業性」や「身体への負担」に大きく影響します 後から変更するのは難しいので導入時によく確認することが大事です
選択肢は3種類
一条工務店のキッチン高さは3種類用意されています
- 80cm (800mm)
- 85cm (850mm)
- 90cm (900mm)
高さを間違えると・・・
高さを間違えてしまった場合、その高さのズレは身体で補正しなければなりません 意識していないかもしれませんが、適正高さより高い場合は肩を上げ、低い場合は腰を曲げて補正しています それぞれのデメリットは以下の通りです
高いキッチンを選んでしまった場合
・力が入り辛い
・肩こりになる
肩が上がった状態では力が入り辛く、長時間その状態が続くと肩や首回りが凝ってしまいます
低いキッチンを選んでしまった場合
・腰痛になる
特に洗い物をする際に腰を大きく曲げることになります これを長時間続けると腰痛になってしまいます 若いうちは耐えれるかもしれませんが、年を重ねるに連れて深刻な問題になります
選び方
打合せで設計士さんからは「女性の場合、平均的な身長の方は85cm、少し高い方は90cm、低い方は80cmを薦めていますが、実際にキッチンに立って決めるのが一番良いと思います」と教わりました
選び方の大切なポイントは以下の通りです
目安を知り、実際に体験して決める
特に実際に体験することが大切です!それでは目安と体験について順に説明します
目安を知る
一般的に言われている目安は2通りあります
- 身長から計算 ⇒ (身長÷2) + 5cm
- 肘(ひじ)高から計算 ⇒ 肘高 – 10cm
※キッチンマットを敷いたり、スリッパを履く方はその厚みも考慮してください
(身長や肘高に加算)
あくまで目安のため、個人的には「身長から計算」で充分かと思っています
身長から計算 ⇒ (身長÷2) + 5cm
この計算式はキッチンメーカーからも紹介されています 日本の女性の平均身長は157.9cmですので、設計士さんに教えてもらった「平均的な身長の場合は85cm」も当てはまります
逆算すると
- 145cm~155cm であれば 80cm
- 155cm〜165cm であれば 85cm
- 165cm~175cm であれば 90cm
となります 私の身長は157cm(ザ・平均)ですので85cmになります
ただし、この計算は平均的な体型を想定して作られているため、中には当てはまらない人も出てきてしまいます そこで体型の影響を受けにくい「肘高から計算」も紹介します
肘(ひじ)高から計算 ⇒ 肘高 – 10cm
「身長から計算」では体型の特徴が考慮されていません 例えば、肩の位置が低い(撫で肩)や、腕が極端に短い場合、使いやすい高さは異なります 肘高は体型の特徴を含めて算出されるので、より正確な目安になると考えられています
肘高とは?
肘を直角にした状態での床から肘までの高さになります
なぜ肘高なのか?
包丁で食材を切ったり、食器洗いなどキッチンでの作業は基本的に肘を曲げて行います 肘から手にかけては「キッチンとの距離(前後)」に影響しますが、高さ(上下)にはほとんど影響しません このため、キッチンの高さを検討する場合は肘の高さを基準にするのが良いということになります
結果的に・・・
「肘高から計算」の方がより正確と思いますが、あくまで目安です 身長なら大体の方が把握していますが、肘高を把握している人は少数で改めて計測する必要があります(少しですが手間です、、、) 個人的には「身長から計算」でちょうど境界の155cm、165cm付近で目安が決められない方が計測するくらいでいいと思います
実際に体験する
目安から安易に決めてしまうと失敗の可能性が残ります 低いキッチンの方がしっくりくるなど、個人差があるからです 最も大事なのは使用者が使いやすいかですが、これは本人が実際に体験することでしか判断できません
体験できる場所
体験できる場所は以下の通りです
- 自宅のキッチン
- 住宅展示場
- メーカのショールーム
- 宿泊体験
自宅のキッチン
自宅のキッチンは手軽に色々な体験をすることができます 当たり前ですが実際に調理ができますし、使用する回数に制限もありません 普段の調理作業においてキッチン高さを意識するだけで一つの体験になります
まずは自宅のキッチン高さを計測しましょう 賃貸であれば85cmの可能性が高いです 普段から調理していて何も違和感が無ければ同じ高さで問題ないと思いますが、念のため他の高さも体験してみる方が良いでしょう
自宅で他の高さを体験するには
低いキッチンを体験するにはマットなどを敷いて自分を高くする 逆に高いキッチンを体験するには、まな板の下に雑誌を敷いたり、90cmのカラーボックスの上で切ってみるなどいろいろな方法があります また、高さ調整をする際に5cmは思ったよりも厚く感じると思います 5cmの影響力を感じるのも良い体験だと思います
住宅展示場
私は計5か所の一条工務店の展示場に行きましたが、すべてセカンドキッチンがあり、高さが異なっていました 実際に調理することはできませんが、それぞれのキッチンに立って、作業の真似をしてみるだけでも違いが分かると思います
メーカのショールーム
別件でPanasonicのショールームに行ったのですが、いろいろなキッチンが展示されていました 高さについても 80cm、85cm、90cmすべて横並びで展示されていましたので結構オススメです
宿泊体験
宿泊体験では実際に一条工務店のキッチンを使用することができます 正直なところ我が家はキッチン高さについてほとんど何も考えずに宿泊体験を終えてしまいました 高さが何cmなのかもわかりません・・・ 宿泊体験を未だやっていない方は是非意識してみてください
確認するポイント
高さに関して確認するポイントは3つです
- 加熱調理時の作業(高い作業)
- 食材を切る作業(中くらいの作業)
- 洗い物の作業(低い作業)
それぞれ作業する高さが異なりますので、すべて体験しておくと良いです 一番高さがあるのは、加熱調理時のフライパンを持つ作業です 一番低くなるのはシンク内での洗い物です 他にもよくする作業があれば体験しておくのが良いと思います (生地をこねる作業など)
迷ったら・・・
2つの高さでどちらも問題なさそうで迷っている場合は高い方を選ぶと良いと思います スリッパやマットで嵩上げして後から補正できるからです 低い方の補正はかなり難しいです
まとめ
キッチン高さを間違うと作業性が悪いだけでなく、腰痛や肩こりなど身体にも悪影響を及ぼします また、間違っても修正が難しいので導入時にしっかりと検討しましょう
選び方で大事なポイントは2点
- ”目安を知ること”
- ”実際に体験すること”
目安は2つの計算式で算出できます
- 身長から計算 ⇒ (身長÷2) + 5cm
- 肘(ひじ)高から計算 ⇒ 肘高 – 10cm
試しに計算してみて下さい(身長の入力のみ)
目安が分かっても実際の体験をすることが大事です
体験場所は4ヶ所あります
- 自宅のキッチン
- 住宅展示場
- メーカのショールーム
- 宿泊体験
体験時の確認ポイントは3つあります
- 加熱調理時の作業(高い)
- 食材を切る作業(中くらい)
- 洗い物の作業(低い)
以上をすべて確認しておけば、高さに関する失敗は少ないと思います


コメント